ACDF(頚椎前方固定術)の手術手順と器械出し看護ポイントを完全攻略

整形・形成外科
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オペ看の皆さん、こんにちは!手術室での業務、本当にお疲れ様です。
毎日覚えることが山積みで、「明日の頚椎前方固定術、器械出しなんだけど不安すぎる…」と悩んでいませんか?

整形外科の脊椎手術は、解剖が複雑で、さらに使われる器械の種類も多くて本当に大変ですよね。特に「頚椎前方固定術(ACDF)」はサージトーム(ドリル)やケリソンパンチなどの特殊器械が次々と登場し、ミリ単位の繊細な操作が求められる手術です。「次に何を渡せばいいのか」「今、どの手順をやっているのか」を見失いがちになってしまう方も多いのではないでしょうか。

でも、大丈夫です!この記事では、頚椎前方固定術の手術手順から、リアルな器械出しのポイント、そして外回り看護師との連携ポイントまで、1から分かりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「次はあの器械だな」と自信を持って準備できるようになりますよ。

1. 頚椎前方固定術(ACDF)の基礎知識・全体像を押さえよう!

まずは手術手順に入る前に、この手術が「なぜ行われるのか」「どんな目的があるのか」を簡単におさらいしましょう。目的を知っていると、器械出しの意味がスッと頭に入ってきます。

頚椎前方固定術(ACDF)とは?

ACDF(Anterior Cervical Discectomy and Fusion)とは、首の前方(喉の側)からアプローチし、神経を圧迫している原因(飛び出した椎間板や骨棘など)を取り除き(除圧)、空いた隙間に自分の骨(腸骨)や人工スペーサーを入れてプレート等で固定する手術です。

  • 主な適応疾患: 頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、後縦靭帯骨化症(OPLL)など
  • 手術の目的: ①神経の圧迫をとって痛みやしびれを和らげる(除圧)、②グラグラしている頚椎を安定させる(固定)

前方からのアプローチは、脊髄の前方にある圧迫病変を直接、かつ安全に除去できるメリットがあります。その反面、気管や食道、頚動脈、反回神経といった重要な器官をよけながら進むため、術野の展開には細心の注意が払われます。

💡 器械出し看護師の心得

この手術では、椎間板や骨を削る「除圧」のフェーズと、スペーサーや骨を移植する「固定」のフェーズに大きく分かれます。今、執刀医がどちらのフェーズにいるのかを透視画像やモニターで常に把握することが、スムーズな器械出しの最大のカギになります。

2. 頚椎前方固定術の具体的な手術手順と器械出しのポイント【前半】

いよいよ、具体的な手術手順に沿って器械出し・看護のポイントを解説していきます。まずは、「消毒・ドレーピング」から「椎間板切除」までの前半部分です。

手順1:消毒、ドレーピング・局所麻酔

■ 手術の展開・手技

頚部から前胸部、そして腸骨からの採骨がある場合は採骨部(骨盤・腸骨)も合わせて消毒します。ドレーピング後、コード類をセッティングし、執刀と出血予防を兼ねて切開予定部位に局所麻酔薬(エピネフリン入りなど)を注射します。

【看護・器械出しのポイント】
  • コード類のセッティング: バイポーラ、電気メス、サージトームのコード、サクションなどを使いやすい位置に配置します。顔周りはスペースが狭いため、チューブ類が術野の邪魔にならないよう清潔にまとめましょう。
  • 腸骨採骨がある場合: 採骨部と頚部の術野が別々に進行することがあります。清潔野が2箇所になるため、それぞれで器械が混ざらないようメイヨー台を含めた器械台のゾーニングをしっかり行います。
  • 局所麻酔の準備: 医師の指示量や種類(1%キシロカインE入りなど)を確認し、10mlまたは20mlのシリンジに用意します。渡す際は「〇%キシロカイン〇mlです」と声出し声かけを行いましょう。

手順2:皮膚切開〜筋層切開

■ 手術の展開・手技

胸鎖乳突筋の前縁に沿って横切開または斜切開(No.20メス など)を加えます。広頚筋や頚筋筋膜浅葉を縦に切開し、胸鎖乳突筋の深部にある頚動脈の拍動を確認しながら、外側へ引っ張って術野を展開します。
その後、気管・食道を内側に、頚動脈外鞘を外側に圧排し、頚椎(前縦靱帯)へと到達します。

■ 使用する主な器械

No.20メス、鑷子(無鉤・有鉤)、電気メス、コッヘル止血鉗子、アドソン開創器(ストレート・曲)、ランゲンベック扁平鉤、ツッペル(大小)、脊椎エレベーター大など

【看護・器械出しのポイント】
  • 術野展開のサポート: 頚部には重要な血管(頚動脈や内頚静脈)や神経が集まっています。出血部位を素早く吸引できるよう、サクションを利き手と逆の手に持ってスタンバイし、的確に視界を確保しましょう。
  • 開創器の使い分け: 浅い層ではアドソン開創器などのストレート開創器を、深部に行くにつれて前方用頚椎レトラクター(クロワーなどの特殊開創器)を使用します。組織を愛護的に引っ張るため、ランゲンベック等の筋鈎が要求されたら素早く手渡します。
  • ツッペルの準備: 鈍的剥離や軽度の止血にツッペル(ピーナッツ)が活躍します。予めペアン鉗子などに挟んで使いやすい状態で準備しておいてください。カウント間違いのリスクが高いため、使用前・使用後の個数確認は外回り看護師とともに確実に行います。

手順3:椎間レベルの確認(レントゲン透視)

■ 手術の展開・手技

頚椎の前面に到達したら、マーキングとして注射針などを椎間板に直刺しします。この状態でレントゲン透視(Cアームなど)を行い、目的の手術部位(C4/C5、C5/C6など)に間違いないかを厳密に確認します。

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