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『線維柱帯切除術(緑内障手術・トラベクレクトミー)の外回り看護で注意すべきポイントを知りたい!』
『緑内障手術でのマイトマイシンC(抗がん剤)の使用理由について知りたい』
このように思う手術室看護師のために
今回は線維柱帯切除術(緑内障手術・トラベクレクトミー)の手術手順と看護ポイントについて解説しています!
また以下の本では「執刀医が緑内障手術を行う視点」から解説されています
器械出し看護師は「執刀医がどのように手術を行うか」が分かれば
器械出しも簡単になります。
線維柱帯切除術(緑内障手術・トラベクレクトミー)はどんな手術?
緑内障の線維柱帯の目詰まりに対して、房水流出の促進を目的とした手術です
強膜を切開し、眼球の外側から線維柱帯を切開します
線維柱帯切除術(せんいちゅうたいせつじょじゅつ)は「緑内障手術」や「トラベクレクトミー」とも呼ばれます
また、線維柱帯切除術ではマイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)を使用することがあります
【マイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)の使用目的】
マイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)には、創傷治癒を阻害する作用があります
この作用を利用して、
手術後の瘢痕形成により、房水流出路が閉鎖してしまうことを防ぐために使用します
線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)患者の入室~モニター類装着
①手術当日、患者は病棟看護師とともに手術室へ向かいます
②手術室入室前に患者の本人確認を行います
手術前の患者さんの準備や入室時に必要な確認事項については以外の記事にまとめています
③血圧計や、心電図モニターを装着し、麻酔導入に移ります
局所麻酔の点眼
線維柱帯切除術を局所麻酔で行う場合、
手術前に局所麻酔の点眼を行います
点眼前に必ず手術する眼の左右を確認してから行います
線維柱帯切除術を全身麻酔で行う場合は、以下の記事を参考にしてください
手術する眼の消毒&洗眼
①患側に患者の顔を傾けます
②受水器を当て眼瞼部を目掛けて洗眼液をかけます
顕微鏡のセッティング&開瞼
①手術用のドレープを手術眼にかけます
②顕微鏡をセッティングします
③開眼器を使用し、開眼します
タイムアウト&手術開始
タイムアウトを行い、手術開始となります
結膜切開(けつまくせっかい)&テノン嚢下麻酔
①テノン嚢とともに結膜を切開します
②テノン嚢下麻酔を行います
【テノン嚢下麻酔とは?】
「テノン嚢下」に、鈍針を潜り込ませ麻酔を行う方法です
これにより、手術中に眼球が動いてしまうことを防ぎます
麻酔の効果時間は60分程度です
③結膜弁を作成します
強膜上のマーキング
①強膜上をバイポーラ等で止血します
②強膜に支持糸をかけます
③強膜弁を作成する予定位置にカリパーでマーキングを行います
強膜切開&強膜弁作成
①強膜を1/3のところで切開し、強膜弁を作成します
②強膜弁に支持糸をかけます
強膜弁下にマイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)を含ませる
①強膜弁下にマイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)を含むガーゼ等を留置します
②マイトマイシンC(抗がん剤性抗生物質)を含むガーゼを数分間留置した後、取り除きます
③強膜弁下を生理食塩水で洗浄します
レクトミー窓の作成
強膜弁を角膜側に持ち上げ、1mm体度切除します
インプラント(エクスプレス)の挿入
筒状のインプラント(エクスプレス)を挿入する場合は、
挿入ルートを作成し、インプラントを挿入します
虹彩切除(こうさいせつじょ)
眼科用剪刀(ウェッケル虹彩剪刀やヴァナス剪刀など)を使用し、虹彩を切除します
強膜弁の縫合
強膜弁を元に戻して縫合します
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テノン嚢・結膜弁の縫合
①テノン嚢を縫合します
②結膜弁を縫合します
結膜下注射&眼軟膏塗布
①結膜下に抗生剤の注射を行います
②抗生物質薬の点眼を行います
③眼軟膏を塗布し、眼帯をします
手術終了・患者退室
手術終了後、患者退室となります
線維柱帯切除術(トラベクレクトミー・緑内障手術)まとめ
今回は線維柱帯切除術の手術看護について解説しました
各手順に伴い、それぞれ器械出し看護ポイント・外回り看護ポイントがあります
手術室看護師の方や、手術の全体像を把握したい医療者の方はぜひ参考にしてください
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