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リガシュアとハーモニックはエネルギーデバイスの代表ですが、「一体、何が違うのだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リガシュアとハーモニックの違いについて解説します。
また、記事後半では使用時の器械出し看護ポイントについても多数紹介します。
ぜひ参考にしてください。
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リガシュアとハーモニックの違いは?
リガシュアとハーモニックの大きな違いは、組織の凝固・切開の原理が異なることです。
リガシュアは高周波電流を用いて血管や組織をシーリングし切離する高周波焼灼装置で、ベッセルシーリングシステムとも呼ばれます。
一方、ハーモニックは超音波振動エネルギーを利用する超音波凝固切開装置です。
以下でそれぞれについて詳しくみていきましょう。
リガシュアとハーモニックの違い3つ
【リガシュアーとハーモニックの違い①】凝固方法
エネルギーデバイスには高周波焼灼装置と超音波凝固切開装置の2種類があります。
リガシュアは高周波焼灼装置に分類され、高周波電流を用いて血管や組織をシーリングした後、その部分を切離する機能を持ちます。
リガシュアは、従来のバイポーラ鉗子型電気メスの技術を発展させた、ベッセルシーリングシステムとも呼ばれます。
一方でハーモニックは超音波凝固切開装置に分類され、超音波振動のエネルギーを利用して組織の切開と凝固を同時に行います。
このようにリガシュアは「高周波焼灼装置」、ハーモニックは「超音波凝固切開装置」という点で異なります。
リガシュアは電気エネルギーによる熱で組織を凝固しますが、ハーモニックは機械的振動と摩擦熱で組織凝固を行います。
【リガシュアーとハーモニックの違い②】使用に向いている部位
操作性でのリガシュアの特徴
- 縫合糸や血管クリップを使わずに血管をシーリングして止血できる
- シーリング可能な血管経の目安は7mm
- 破裂圧強度が超音波凝固切開装置よりも高い
- 先端がハーモニックよりも太く、細かい操作にはやや不向き
操作性でのハーモニックの特徴
- 凝固切開可能な血管経は5mmまで
- リガシュアより先端が細く、狭い場所や細かい操作に適している
- 組織の蛋白変性をもたらし、血管を溶接するような形で凝固切開
ハーモニックなどの超音波凝固切開装置の先端は、リガシュアなどのベッセルシーリングシステムに比べて細いため、狭い部分の操作や細かい操作に適しているとされます。
【リガシュアーとハーモニックの違い③】 熱による組織損傷リスク
リガシュア:低電圧で断続的な出力を行うため温度の上昇が抑えられている。また非切離領域があるため熱損傷のリスクが低い
ハーモニック:熱の発生は80℃以下だが、キャビテーション現象によりや摩擦熱による臓器の熱損傷に注意が必要
※キャビテーション現象とは・・・アクティブブレードの長軸方向に向かって発生する組織粉砕効果
ハーモニックの場合は、キャビテーションによる臓器損傷の可能性がある一方で、リガシュアは器具自体による熱損傷やキャビテーションの心配が少ないとされています。
【リガシュアVSハーモニック】最もよく使われる診療科は?
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【器械出し看護ポイント】リガシュアとハーモニックの使用で気をつけることは?
熱傷やドレープを溶かさないように注意
先端のコゲを落とす
コードが絡まないように執刀医へ手渡し
不潔にしない!
【まとめ】リガシュアとハーモニックには3つの違いがある!
リガシュアとハーモニックは、それぞれに長所と短所があり、手術の種類や状況に応じて適切に選択する必要があります。
ハーモニックは精密な操作に優れていますが熱損傷に注意が必要で、リガシュアは熱損傷リスクが低いものの操作しにくい面があることを考慮して使用します。
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