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「尿管ステント抜去は激痛!」「尿管ステント抜去は耐えられないほど痛い!」などインターネット上の体験談ブログで見かけて不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では10年間の現場経験がある手術室看護師が、尿管ステント抜去時の痛みや体験談を紹介します。
また尿管ステント抜去時の麻酔や尿管ステント抜去方法についても解説しています。
【この記事で分かること】
✅ 「激痛って本当⁉︎」アンケート結果
✅ 尿管ステント抜去の体験談10選
✅ 実際の手術方法
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「激痛」って本当⁉︎尿管ステント抜去の体験談アンケート結果

「激痛」と答えた方は54%、「そんなに痛くない」と答えた方は46%という結果に。
しかし、寄せられた尿管ステント抜去にまつわる体験談を読むと、「麻酔があるか・ないか」、「女性か男性か」によっても手技が変わる様子。
痛みの感じ方に個人差があることに加え、麻酔方法や男性・女性などの性別によっても差があることが明らかとなりました。
尿管ステント抜去が激痛なのはなぜ?

「尿管ステント抜去は激痛!」「尿管ステントは耐えられないほど痛い!」との声が上がる1つの理由は、腰椎麻酔を実施しないためです。
尿管ステント挿入時は腰椎麻酔と呼ばれる下半身麻酔をかけてから手術開始となるため、尿管ステント挿入に対する「痛み」を感じることはありません。
しかし尿管ステント抜去の場合は、腰椎麻酔をかけずに行うケースがほとんどです。
そのため抜去時に強い痛みを感じてしまうのです。
尿管ステント抜去の体験談10選を紹介
【尿管ステント抜去の体験談①】麻酔なしだと激痛・悶絶

局所麻酔剤を使用するものの、本格的な麻酔を行うわけではないため、どうしても痛みを強く感じてしまいます。
しかし局所麻酔剤のキシロカインゼリーが徐々に効いてくるため、個人差はあるものの、少しずつ痛みは和らいでいきます。
【尿管ステント抜去の体験談②】痛みにはだんだん慣れてくる

尿管ステント挿入・抜去の手術は、複数回に渡ってくり返し手術を受けるケースがあります。
最初は強い痛みを感じていた方も、2回目、3回目と繰り返し受けることによって、次第に痛みに慣れていくことも。
【尿管ステント抜去の体験談③】終了後は運転して帰宅できた

「麻酔なしで実施」する場合、尿管ステント抜去は外来にて実施するため、終了後は運転して帰宅できることも。
深い麻酔をかけないことのメリットもある様子!
【尿管ステント抜去の体験談④】局所麻酔・静脈麻酔を使用して実施する病院も

尿管ステントの挿入だけでなく、抜去も「麻酔をかけて行う」という病院があります。
「痛みには本当に自信がない」という方は、尿管ステント抜去の際も麻酔をかけてくれる病院を選ぶと安心かもしれません。
静脈麻酔は、血管から麻酔薬を注入して「痛みを感じなくする」または「うとうとした状態にする」麻酔方法です。主に手術や内視鏡検査などで使用され、プロポフォールという薬で素早く効果が現れます。完全に意識を失う場合もあれば、軽い鎮静でリラックスした状態を保つことも可能です。
【尿管ステント抜去の体験談⑤】本格的に麻酔をかけて抜去する病院も

尿管ステント抜去の際も「ルンバール麻酔(脊椎麻酔)」と呼ばれる方法で麻酔をかけて、痛みを取り除いた状態で抜去する病院もある様子。
この「ルンバール麻酔」は尿管ステント挿入の際に行うことの多い麻酔方法です。
ルンバール麻酔(脊椎麻酔)は、背中(腰の部分)から細い針を刺し、脊髄周囲の空間に麻酔薬を注入する方法です。主に下半身の手術(帝王切開や下肢の手術など)でも、痛みを感じなくするために使われます。
【尿管ステント抜去の体験談⑥】痛みの原因は膀胱鏡(カメラ)の挿入⁉︎

尿管ステント抜去は、膀胱鏡と呼ばれるカメラを挿入して実施します。
この膀胱鏡(膀胱内を見るためのカメラ)を尿道口から挿入し、尿管ステントの位置を確認した上で、抜去を行いますが、「激痛」と感じる原因はこの膀胱鏡の挿入の可能性があります。
尿管内の状況によってステントを抜去しやすいかどうかは変わりますが、「抜去する際の手技」自体には痛みを感じないことも。
【尿管ステント抜去の体験談⑦】尿管ステント抜去後に違和感がある
「痛みではないものの、違和感がある」といった体験談もみられます。
これは尿管ステント抜去の際に、尿管や周囲の組織に一時的な刺激や圧迫が生じるために起こります。
そのため尿管ステント抜去後に違和感や不快感が生じることがあります。
【尿管ステント抜去の体験談⑧】血尿が出てきた
「血液の混じった尿が出てきた」など、尿管ステント抜去後に血尿を生じた、という体験談もあります。
血尿が生じる理由は、ステントの挿入により尿管や尿道が刺激を受けるためです。
通常、血尿は一時的なもので、数日で自然に改善します。
【尿管ステント抜去の体験談⑨】発熱が起こることも
頻度は少ないものの、尿管ステント抜去後に発熱が生じるケースがあります。
原因として多いのは、尿路感染症による発熱です。
尿路感染症とは、尿路に細菌が侵入することで起こる感染症のことであり、手術操作を行う尿路は無菌状態のためにリスクが高まります。
しかし尿管ステント挿入時と比較すると、抜去時の方が圧倒的に発熱が起こるリスクは低いです。
【尿管ステント抜去の体験談⑩】結石形成で抜去に時間がかかる
通常、尿管ステント抜去の時間は約30分程度です。
しかし指定された期間を超えて、長期間に渡り尿管ステントが挿入されたままとなっていると、尿管ステント周囲に結石を形成するリスクが高まります。
これにより、尿管ステント抜去が難しくなり、時間がかかるケースがあります。
尿管ステントは最終的には必ず抜去する必要があるため、外来通院を自己中断しないことが重要です。
尿管ステント抜去は麻酔なし!?
尿管ステント挿入時は腰痛麻酔を行いますが、抜去を行う際は腰痛麻酔を行いません。
では、尿管ステント抜去は「麻酔なし」の状態で行うのでしょうか?
正確には「麻酔を全く使用しない」のではなく、尿道に内視鏡カメラ(軟性鏡もしくは硬性鏡)を挿入する前に、尿道内へ局所麻酔剤を注入しています。
使用する局所麻酔剤はキシロカインゼリーと呼ばれるものであり、ゼリー状のとなっているため、尿道への内視鏡カメラ挿入も容易にします。
尿管ステント抜去の実際の手術方法は?

尿管ステントを抜去する手術方法として、一般的に多くの病院で行われる方法をご紹介します。
1. 尿道口の消毒
術野感染予防のため、消毒液(ポビドンヨードやクロルヘキシジン)で外陰部または陰茎部を清潔にします。滅菌ガウン・手袋を装着した医療従事者が実施します。
2. 局所麻酔の注入
尿道内にキシロカインゼリー(リドカイン含有)を注入し、粘膜表面を麻痺させます。挿入時の痛み軽減と内視鏡操作の安全性向上が目的です。
通常5~10分の待機時間を設け、麻酔効果を確認します。
3. 内視鏡の選択と挿入
・硬性鏡:直進性が高く、ステント把持が容易なため一般的
・軟性鏡:尿道の屈曲がある男性患者や膀胱内の広範な観察が必要な場合に使用
内視鏡先端に生理食塩水を流しながら、膀胱内へ慎重に進めます。
4. ステントの確認
膀胱鏡で尿管口を特定し、ステントの膀胱内端(コイル状のループ)を確認します。ステントが粘膜に埋没している場合は、鉗子で位置を調整します。
5. ステントの把持と抜去
把持鉗子でステントのループ部分を確実に把持し、内視鏡ごとゆっくり引き抜きます。ステントが尿管壁に癒着している場合は、ガイドワイヤー併用でシースを挿入し、安全に抜去する場合もあります。
6. 終了確認
・出血の有無:軽度の血尿は正常範囲
・排尿機能:即時排尿可能な場合が多いが、疼痛管理が必要なケースも
・合併症チェック:発熱・持続性血尿・排尿困難が発生した場合は再評価
【まとめ】尿管ステント抜去の体験談と実際の手術方法を紹介
このブログ記事では尿管ステント抜去に痛みを感じる理由の解説や、体験談について紹介しました。
「尿管ステント抜去は激痛?」「尿管ステントは耐えられないほど痛い?」など不安を抱えている方はぜひ参考にしてください。
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